水とライフスタイル
赤ちゃんはたくさん汗をかく!水分補給やあせも対策を忘れずに
2020/07/06赤ちゃんはとても汗かきです。寝ているときにも多くの「寝汗」をかきますし、ベビーカーやチャイルドシートなど、高温になりがちな場所に座っているときも、汗をかきやすいです。 しかし、どれだけ汗をかいても、赤ちゃんは自分の言葉で不快感や要求を伝えられません。だからこそ、赤ちゃんの汗への対策法や水分補給のタイミングにお悩みの方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、赤ちゃんの汗の対策法や水分補給の方法について、わかりやすく解説します。
赤ちゃんは汗をかきやすい
そもそも、赤ちゃんはなぜ汗かきなのでしょうか。それは、赤ちゃんの体は大人より小さいにもかかわらず、汗を作る汗腺の数は大人と変わらないからです。
汗腺の数は、生まれてから大人になるまでずっと変わりません。そのため、体が小さい赤ちゃんは大人に比べて汗腺の密度が高く、大人の2~3倍 も汗をかきやすいのです。
赤ちゃんがたくさん汗をかくからといって、異常や病気とは限りません。発汗は、体の熱を逃がすための生理的な現象です。もちろん個人差はありますが、赤ちゃんは新陳代謝が高く、大人より多く汗をかくものです。
特に赤ちゃんは、手足から熱を発散させることが多いようです。機嫌がよく、元気に母乳やミルクが飲めているのであれば、「汗をかきすぎではないか?」と心配する必要はありません。
赤ちゃんの汗対策で重要なこと
上述のとおり赤ちゃんは汗かきなので、あせも・冷えのリスクも大人より高くなります。かわいい赤ちゃんが快適に過ごせるよう、次に述べる2点に気をつけてみてください。
◇ 室内の環境を保つ
赤ちゃんは、ほとんどの時間を室内で過ごします。部屋の温度や湿度を快適に保ち、赤ちゃんが適切な体温を保てるようにしましょう。
東京都福祉保健局が発表している「健康・快適居住環境の指針」によると、赤ちゃんに適した室温の目安は、冬期なら20~25℃、夏期なら外気より4~5℃低いぐらいの温度とされています。
夏場は室温を26~28℃程度に保つことを目安にしましょう。また、湿度は50%前後が目安。乾燥対策で加湿器を使う場合にも、湿度が60%以上にならないようにしましょう。
エアコンや扇風機などを活用して、上記の数字を目安に、過ごしやすい環境を作ってください。その際に、エアコンや扇風機の風が赤ちゃんに直接当たらないように注意しましょう。
また、暑い季節にベビーカーやチャイルドシートでお出かけする際は、遮熱や冷却の工夫を忘れずに。できれば、涼しくなってからの外出を推奨します。
◇ 肌着を適度に取り換える
汗で濡れた肌着をそのままにしておくと、あせもやおむつかぶれの原因になってしまいます。また、体が冷えて風邪の引き金にもなるので注意が必要です。
赤ちゃんがたくさん汗をかいたときは、やわらかく吸水性の良いタオルやガーゼでやさしく体をふき、シャワーで汗を流して、新しい服に着替えさせてあげましょう。
気温が高いときは、通気性の良いガーゼ素材の肌着を選ぶことも大切です。また、夏の衣類はノースリーブよりも、脇の汗を吸ってくれる袖のある洋服がおすすめです。
赤ちゃんの水分補給はどうする?
赤ちゃんはたくさん汗をかくため、その分しっかりと水分を補給する必要があります。乳児が一日に必要とする水分量の目安は、母乳やミルクも合わせて、体重1kgあたり100mlほどです。
暑い日の外出時など、母乳やミルク以外の水分を与える際は、 1回に多くの量を飲ませるのではなく、1回20〜30mlを何度かに分けて摂取させてください。 一日に与える水の総量は200~300ml程度を上限にして、与えすぎないようにしてください。
◇ 生後6ヶ月くらいまで
生後6ヶ月くらいまでは、母乳・ミルクからの水分のみで基本的には大丈夫です。母乳やミルクがしっかりと飲めていれば、無理をして水分補給をさせる必要はありません。
もし、夏の暑い日や大量に発汗しているときなど、赤ちゃんが水分を欲しがる場合には、湯冷まし(白湯)や赤ちゃん用の麦茶などを与えると良いでしょう。
大人用に煮出した麦茶の場合は、基本的には倍量に薄めます。ミネラルウォーターを与える際には、臓器に負担の少ない軟水を与えてください。いずれの場合にも、お腹を壊さないように、必ず常温のものをあげましょう。
◇ 生後6ヶ月以降
積極的に水や麦茶を与えるのは、生後6ヶ月以降が目安です。この時期になっても、赤ちゃんに与える飲み物は、湯冷ましや赤ちゃん用の薄い麦茶がおすすめです。9ヶ月を過ぎる頃には、赤ちゃんの動きが活発になるので、自然に水分を欲しがるようになるでしょう。
◇ 母親にとっても水分補給は非常に重要
母乳で多くの水分が取られるため、母親にとってもこまめな水分補給は非常に重要です。健康な母乳を作るためにも、十分な水分摂取が必要になります。喉が渇く前に、こまめに水分を摂取するように意識しましょう。
まとめ
赤ちゃんは大人に比べて汗かきです。赤ちゃんの発汗は、体温調節のために必要不可欠ですが、冷えやあせもの原因になってしまうこともあるため、適切な対応をしてあげる必要があります。室内の環境を快適に保ち、こまめに汗をふいたり着替えさせるのがポイントです。
月齢6ヶ月以降の赤ちゃんは、母乳やミルクだけでなく、湯冷ましや麦茶などでの水分補給も大切になってきます。また、授乳中の母親が水分を十分に摂取することも重要です。適切に水分を摂って、親子共に健康な毎日を過ごしましょう。