水とライフスタイル
ウォーターサーバーで名水が飲める?銘酒と水の関係
2018/10/09お酒と言えば、ビール・ワイン・ブランデー等色々とありますが、日本のお酒と言えばやはりその名の通り「日本酒」をまず思い浮べる方も多いのではないでしょうか。今回は珍しい「お酒」に触れながら、日本酒と水の関係についてご紹介します。
魔法の粉?粉末状アルコール「パルコール」
世界中には色々なアルコール飲料がありますが、最近アメリカで変わったアルコールの販売が許可されたそうです。その名も「パルコール」。粉末アルコールです。
アメリカで承認が下りずにいた理由は若者が乱用する可能性があるとしたためで、開発者は一杯分のアルコールを作り出す粉末量を増やしたのです。これにより、隠して用いることはできなくなったことから今回の承認に至ったようです。
なんと日本では1970年代にこの製法で特許を取得しており、洋菓子への風味付けとして利用されているといいます。知らず知らずのうちにたくさんの方がお世話になっているかもしれませんね。
閑話休題、先述したアルコールや銘酒を造り出す影の立役者として水があります。日本酒の原料といえば「お米」が真っ先に浮かびます。
事実、米の名産地には銘酒が付き物ですが、ほかに味を決める重要な役割を担うのが「水」です。
水が支える銘酒の味とその製法
中々話題に上がることのない水ですが、日本酒の8割の成分が水で構成されているため、水の味が悪いと酒の風味も良くなりません。お米は洗い始めから水を吸収するので、洗米の段階で使う水もこだわる必要があります。
洗米がすみ蒸しあがった米は、でんぷん質を糖に変える「麹米(こうじまい)」と糖をアルコールに変える「酒母(しゅぼ)」に割り振られます。この酒母を造り出す際、水分に含まれるミネラル分が酒母の働きを活性化させるとされ重要視されます。
この後さらに手を加えて「もろみ」を造ります。このもろみを絞り、漉すことで「清酒」が誕生しますが、この段階ではまだお酒は濁っており、ここからさらに水を加えて風味や度数の調整をします。これを「割水」といい仕上げの段階を指します。足りないようであれば「火入れ」やさらに「ろ過」をさらに行い、最終的に「瓶詰め」されたのち、市場に並びます。
こうして出来上がったお酒の風味が水によって大きく左右されることは前述の通りです。
硬度の低い軟水なら滑らかな甘口の味になり、硬度の高い硬水だと濃い辛口な味に仕上がるそうです。
ミネラルウォーターといえばここ?富士山湧水と銘酒
日本の銘酒といえば津々浦々数多くあるものですが、最も手近なミネラルウォーターとして知られる富士山の天然水。コンビニやスーパーで手軽に入手でき、ウォーターサーバーの導入などでお世話になっている方も多いはず。
富士山は山梨と静岡、両県にまたがっており、麓には富士五湖をたたえています。富士山の湧水は硬度24mg/Lほどの「軟水」とされており、山梨県・静岡県の酒蔵で酒造りの原料として使われているそうです。出来上がる日本酒はやはり口当たりがよく、やさしい味になるとのことです。