水とライフスタイル
水には種類がある!水を分類する方法とウォーターサーバーの水の種類とは?
2019/05/14無色透明の水は、一見するとどれも同じように感じることでしょう。しかし、原水の採水地や硬度、ろ過などの処理方法によって、水は複数の種類に分類できます。ウォーターサーバーの水も種類が複数あるため、導入前にどのような種類の水があるかを知っておくと安心です。 ここでは、代表的な水の種類と分類する条件、市販のミネラルウォーターとウォーターサーバーの水の種類について解説します。
代表的な水の種類とは?
家庭や市販で出回っている水は、以下の7種類が代表的です。
◇ 水道水
水道水は、ダムに貯まった雨や雪を原料としており、ろ過をしたあとに塩素消毒をする必要があります。水道水として各家庭に供給するためには、トリハロメタンなどの化学物質、一般細菌や大腸菌を含まないといった、厚生労働省が定めた水質基準をクリアしなければなりません。
日本の水道水の安全性は高いものの、水道管やマンションなどの貯水槽の状態により、錆や汚れが混入する恐れがあります。飲用水として利用する場合は、浄水器を取り付けるといった工夫を取り入れると安心です。
◇ ミネラルウォーター
ミネラルウォーターは、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル分を含んでいるのが特徴です。地層などから染み出したミネラル分が含まれている天然水や、ミネラル分を調整しているタイプなど、ミネラルウォーターといっても複数の種類があります。
※うるのんは富士山から湧き出る天然水であることから、ミネラルウォーターに分類されます。
◇ 炭酸水
炭酸水とは、炭酸ガス(二酸化炭素)を含んでいる水のことです。水に圧力をかけて二酸化炭素を溶かし込んで製造したタイプと、地層から噴出する炭酸ガスを含んだミネラルウォータータイプの2種類があります。後者は主にヨーロッパで湧くことが多く、日本でもペットボトルに詰められた商品が販売されています。
◇ アルカリイオン水
アルカリイオン水とは、水を整水器で電気分解したときにマイナス極に触れた水が水素になることでアルカリ性に変化した水です。口当たりがまろやかで飲みやすいのが特徴で、水分補給や料理などに活用できます。
◇ RO水
RO水とは、RO膜を利用してろ過をすることで、不純物や有害物質、ミネラル分をすべて除去した純水の1種です。不純物がないことで安全性が高い一方、ミネラル分も除去していることでそのまま飲用すると味が良くないという欠点があります。
◇ 精製水
水道水を蒸留することで、不純物や塩素、ミネラル分をすべて除去した純水の1種にあたります。精製水は飲用するものではなく、化粧水やコンタクトの洗浄液として利用することが一般的です。
◇ 海洋深層水
海洋深層水とは、太陽の光が届かない水深200m以上にある海水のことです。細菌類や有機物を含まない上に、豊富なミネラル分が含まれています。ただし、脱塩処理をRO膜で行うことでミネラル分が少なくなるため、市販されているものはミネラル分を調整していることが一般的です。
水の種類を分類する原水と硬度とは?
水の種類を分類する場合、どこで採水した原水かという点と、ミネラル分の含有量である硬度という2つの条件があります。これらはミネラルウォーターを分類するときに活用されるのですが、どのような違いがあるのでしょうか?
◇ 原水による分類
水道水の場合、水質基準をクリアしていれば原水の水質を問わないのが特徴です。そのため、ダムの他に、沼、池、河川、井戸、湧水、海水などの複数の原水を浄水場で取水しています。
一方、ミネラルウォーターの場合は、地下水や湧水などの原水を、特定の採水地から採水しているというのが大きな違いです。水道水では塩素による消毒を行いますが、ミネラルウォーターはろ過、加熱処理に加え、ミネラル分の添加といった処理を行う場合もあります。
◇ ミネラルウォーターの主な原水は7種類
ミネラルウォーターの原水は地下水や湧水が基本ですが、その中でも7種類に分類されるのが特徴です。
- 浅井戸水
浅い井戸から取水した地下水 - 深井戸水
深い井戸から取水した地下水 - 湧水
自然に湧き出る(自噴)地下水 - 鉱泉水
水温が25℃未満の自噴する地下水で、溶存鉱物質などに特徴付けられる水< - 温泉水
水温が25℃以上の自噴する地下水で、溶存鉱物質などに特徴付けられる水 - 伏流水
河川の水が河床の地質や土質に応じて河床の下に浸透し、水脈となっている極めて浅い地下水 - 鉱水
ポンプで取水した地下水で、溶存鉱物質などに特徴付けられる水
ミネラルウォーターの主な原水は、採水する深さや温度、溶存物質によって7種類に分類するのが特徴です。また、うるのんで使用されている水の原水は、富士山麓の深井戸水から取水しているため、深井戸水に該当します。
さらに、農林水産省の品質表示ガイドラインにより、ミネラルウォーターはさらに4種類に分類されます。
◇ ナチュラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターとは、特定の水源より採水した原水をろ過や沈殿、加熱殺菌といった化学的処理以外に手を加えていない水のことです。原水に溶け込んでいるミネラル分が少ないため、ミネラルと明記されないという特徴があります。
◇ ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターとは、特定の原水から採水した水を、ろ過、沈殿、加熱殺菌以外の処理を行わない水のことです。ナチュラルウォーターとの大きな違いは、原水の時点でミネラル分が溶け込んでいることにあります。
※うるのんの水はバナジウムやマグネシウムといったミネラル分が溶け込んでいるため、ナチュラルミネラルウォーターに該当します。
◇ ミネラルウォーター
ミネラルウォーターとは、ナチュラルミネラルウォーターを原水にして、ミネラル分の調整や複数の原水のブレンドを施している水のことです。また、オゾン殺菌や紫外線殺菌、ばっ気(水に空気を送ってミネラル分を溶かし込む)といった、加熱殺菌以外の処理方法をしていることも、ミネラルウォーターの特徴といえます。
◇ ボトルドウォーター
ボトルドウォーターとは、ミネラルウォーターに限らず、飲用可能な水のことです。水道水、蒸留水、純水など、飲用できる水であれば、ボトルドウォーターと名乗ることができます。また、ろ過や加熱殺菌などの処理に対する基準がないことも特徴の1つです。
◇ ミネラルウォーターは硬水・軟水を分類する硬度がある
ミネラルウォーターに含まれているカルシウムやマグネシウムといったミネラル分は、水によって含有量が異なるのが特徴です。含有量の指標を硬度といい、ミネラル分が多いと硬水、少ないと軟水に分類することができます。
WHO(世界保健機関)が提唱する硬水と軟水を分類するミネラル分の含有量は次の通りです。
- 軟水:60mg/L未満
- 中程度の硬水:60~120mg/L
- 硬水:120~180mg/L
- 非常な硬水:180mg/L以上
硬水は苦味や塩味などを感じたり重く感じたりすることが多く、やや飲みにくいという印象を持つことが多いでしょう。一方、軟水は口当たりが柔らかく、飲みやすいという特徴があります。水によって風味がこのように異なるのは、水に含まれるミネラル分の量によるものです。
硬水が飲みにくいと感じるのは、日本の水は軟水が多いことが関係しています。日本は火山性地層である上に河川も短く流れが急で、地層に留まる時間が短いという特徴があります。そのため、地層内で溶け出すミネラル分が少ないことから、飲みやすい軟水が多くなるのです。
また、うるのんで使用されている水は、硬度は29mg/Lの軟水に該当します。日本人の口に合う水なので、毎日の水分補給に役立つでしょう。
関連記事:知ってた?軟水・硬水は水の硬度で決まる!それぞれの特徴や味の違い
ウォーターサーバーに使われている水の種類とは?
水にはさまざまな分類や種類がありますが、ウォーターサーバーに使われている水はRO水と天然水が一般的です。それぞれの特徴とポイントについて知っておくと、ウォーターサーバー選びの参考になります。
◇ RO水(純水)
RO水は不純物や有害物質をRO膜処理で取り除くため、採水地の水質を問わず、同じ品質の水を提供できます。しかし、ミネラル分も同時に取り除いてしまうことから、ミネラル分を添加していることが一般的です。原水は水道水や河川水を使用しており、採取にかかるコストを削減できることで価格が安くなるというメリットがあります。
◇ 天然水
天然水はミネラルウォーターの分類の内、「ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター」に該当します。ウォーターサーバーでは、ミネラル分を含んでいる後者を導入することが多いようです。
代表的な採水地は、富士山、京都、大分があり、それぞれに特徴が異なります。
- 富士山…地層にバナジウムというミネラル分を含んでいる
- 京都…雪や雨が多い福知山地方が代表的な採水地で硬度が低いのが特徴
- 大分…日田市が代表的な採水地で、ゲルマニウムやシリカが含まれている
うるのんは富士宮市の富士山西麓で採取しており、バナジウムなどのミネラル分を含んでいます。
◇ RO水と天然水を選ぶポイント
RO水は天然のミネラルウォーターとは異なりますが、毎月のコストを考えると費用の負担を軽減することができるというメリットがあります。ミネラル分を添加していることにこだわらず、不純物を徹底的に取り除いていることを優先したい方はRO水がおすすめです。
一方、天然水はミネラル分を添加していないため、より自然なおいしい水が飲みたい方に適しています。採水地によって含まれるミネラル分も異なるため、体に与える効果で選ぶことも可能です。
ウォーターサーバーを選ぶ際は、価格だけで比較するのではなく、人工の水と天然水という違いを踏まえて検討しましょう。
また、うるのんは富士山麓で採水した天然水で、ミネラル分がありながら軟水で飲みやすいのが魅力です。ウォーターサーバーを選ぶ際は、うるのんも選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ
水はどれも同じに見えますが、原水を採水する場所によって分類されます。ミネラルウォーターも原水と処理方法によって4つの種類があり、天然水に該当しないものがあるので注意が必要です。また、ウォーターサーバーで使用されている水は、RO水と天然水に二分されています。それぞれに特徴が異なるため、どちらが好みかを見極めて選びましょう。