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水とライフスタイル

良質な水が妊婦さんに必要不可欠な理由

2019/08/05

妊婦さんになくてはならないのが良質な水です。なぜなら、水分を多く必要とする妊婦さんは水を飲むことで自身の体と赤ちゃんの健康を保っているためです。水分が少なかったり、摂取すべきでない成分が含まれていたりすると、赤ちゃんの発育に影響してしまう可能性があるため注意しましょう。今回は、そんな妊婦さんと水との関係について知っておきたいポイントを紹介していきましょう。

カフェインやアルコールはNG!妊婦さんには良質な水を

妊婦さんならば摂取を控えておきたいものは色々とあります。その一つがカフェインです。カフェインを必要以上に摂取すると早産・流産のリスクが高まるといわれています。「少量のカフェインならば大丈夫」というわけでもありません。海外では、妊婦1日あたりのカフェイン摂取を抑えるよう、アナウンスが行われてきました。

厚生労働省が海外での注意喚起のアナウンスについて取り上げていますので、以下にご紹介します。

・2001年……世界保健機関(WHO)によるアナウンス
“紅茶、ココア、コーラ飲料は、ほぼ同程度のカフェインを含み、コーヒーにはこれらの約2倍のカフェインが含まれている。このため、カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき

・2008年……英国食品基準庁(FSA)によるアナウンス
“妊婦がカフェインを取り過ぎることにより、出生時が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めています。

・2010年……カナダ保健省(HC)によるアナウンス
“カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。

引用元:厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~

上のアナウンスにもあるように、とくに授乳期間中はカフェインの摂取量を意識しておくと安心です。母乳の約9割は水分でできていて、妊婦さんはこまめな水分摂取を心がける必要があります。利尿作用を持つカフェインは妊婦さんの体から水分の排出を促してしまうため、赤ちゃんのために健やかな母乳を出したいと願うなら、良質な水やカフェインを含まない飲み物を選んでいきましょう。

また、アルコールも妊婦さんならば極力避けたいところです。アルコールを妊娠中に飲んでしまうと母乳をつうじて赤ちゃんに摂取させる可能性があります。この場合、赤ちゃんの発育が遅れて赤ちゃんの容姿にも影響してしまうなど、色々な弊害があるとされています。このように、妊娠中に摂取すべきではないものは数多く、注意しておかないといけません。

胎児の体の8割以上は水分!

人間の体の約6割は水分でできていますが、胎児の場合は体の8割以上が水分だといわれています。それだけ、胎児にとって水が必要なのだとわかります。妊娠中は良い栄養を摂ることばかりに気を取られやすいですが、水の摂取は栄養摂取と同じくらい気にかけておきたいポイントです。

摂取した水分は血液中に溶け込んで栄養分を運ぶ助けをしたり、体温調節をしたりするなどの役目を果たしています。そのため、水分が不足してしまうと胎児の発育にも影響してしまいます。

また、妊娠中には1日につき1.5Lから2L程度の水分摂取が必要だといわれています。この摂取量は多く感じられるかもしれませんが、妊娠中はこまめな水分補給を心がける必要があり、2~2.5L以上の摂取でも多すぎないといわれるほどです。つわりなどで水を飲むことが大変、というケースもあるかもしれませんが、水分補給は意識して行っていくことが大切です。

妊婦さんの飲む水が羊水の質にも影響

妊婦さんが飲む水は羊水の質にも関わってきます。羊水は赤ちゃんにとってのゆりかごであり、赤ちゃんを振動や衝撃から守るための重要な水分です。赤ちゃんの肺や消化器官の発達を促し、運動スペースの確保や保温をする役割も果たしています。

そんな羊水は、血液の50~60%を占める透明な液体成分(血漿:けっしょう)からできているといわれています。血液は日々摂取する水分から作られますが、羊水を多く必要とする妊娠中は血液の循環量も増えるため、良質な水分の確保が欠かせません。上述のように、飲み物の質が悪かったり、飲む量が十分でなかったりすると、体内の水分不足から妊婦さんや赤ちゃんの健康を損なってしまうリスクがある点に注意しましょう。赤ちゃんの健やかな成長を願い、摂取量と質を意識して飲み物を選んでいくことが大切です。

水と母乳の関係について

産後は、良質な母乳を作るために摂取する水分の質にこだわりましょう。とくに、カフェインは鉄分の吸収を妨げる働きも持つため、飲み過ぎるとママの体に必要な栄養素が偏ってしまうこともあります。
健やかな母乳を育むには5つの食品群(主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物)をバランスよく摂取し、体に必要な栄養素をしっかり摂取していきたいですね。
産前から産後にかけて1日に必要な栄養素(推奨量)がどのように変わるのか、以下で確認しておきましょう。

  エネルギー タンパク質 脂質 カルシウム
(※1)
ビタミン 葉酸 食塩相当量 食物繊維
単位 Kcal g g mg mg ㎍RAE g g
非妊娠時 1950
(※2)
2000
(※3)
50 20~30 650 6.0
(※2)
6.5
(※3)
650
(※2)
700
(※3)
240 7.0 18
妊娠初期 +50 +0 +0 +0 +2.5 +0 +240 +0 +0
妊娠中期 +250 +10 +0 +0 +15.0 +0 +240 +0 +0
妊娠後期 +450 +25 +0 +0 +15.0 +80 +240 +0 +0
授乳期 +350 +20 +0 +0 +2.5 +450 +100 +0 +0

※1:月経なしの場合
※2:18歳~29歳の場合
※3:30歳~49歳の場合
引用元:「ママのための食事BOOK」(厚生労働省平成29年子ども・子育て支援推進調査研究事業)

妊娠後はステージが進むにつれて必要な栄養素が増え、妊娠後期はもっとも多くの栄養を必要とします。妊娠初期~授乳期まで、飲み物をつうじて赤ちゃんに悪影響を与えてしまわないよう気を付けたいですね。
妊娠中や授乳期は、カフェインやアルコールを含まない以下のような飲み物を選ぶことがおすすめです。

<妊娠時に飲むといいドリンク>
●  水
●  麦茶
●  ルイボスティー
●  白湯
●  タンポポ茶
●  タンポポコーヒー
●  ハーブティー

飲み物から摂取する栄養や成分に気を配り、母子ともに健やかな生活を送りましょう。

関連記事:妊娠中も大切!水分補給はしっかりと

まとめ

妊婦さんとお腹の赤ちゃんがひとつに繋がっているように、水もまた、ふたりにとってきり離せない存在です。いつも何気なく飲んでいるお茶やコーヒーの成分に注意して、妊婦さんの体に必要な水分量をしっかり補給していきたいですね。出産後は母乳をつうじて赤ちゃんにアルコールやカフェインを摂取させないよう注意が必要です。赤ちゃんを思いやる気持ちと自身の健康を第一に食事や飲み物に気を配り、健やかなマタニティライフを送りましょう。