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水とライフスタイル

水道水が臭いと感じるときがあるのはなぜ?その対処方法とは?

2019/07/30

水道水を使っているときに、臭いを感じたことがあるかもしれません。 普段、飲み水や料理に使用する水に臭いを感じると、料理がおいしくなく感じられたり、安全面で不安を感じたりしてしまうものです。 そこで、今回は水道水の臭いの原因をいくつか紹介したうえで、対応方法についても解説します。さらに、水道の仕組みを踏まえたマンションの水道水の臭いについても解説します。

水道水が臭いと感じる原因と対策とは?

水道水が臭いと感じるときの原因は、一つではありません。主な臭いの原因について解説します。

◇ カルキ(塩素)臭

水道水は消毒剤としてごく微量の塩素が使用されているため、体調や環境によってカルキ臭を強く感じることがあります。

この場合、汲み置きをするか、一度沸騰させましょう。ペットボトルに水を汲んで半日ほど日光に当てるか、もしくは沸騰させてから使用することで塩素を除去できます。カルキ臭もなくなります。ただし、塩素が抜けると雑菌が繁殖しやすくなり、長時間の保存がきかなくなる点に注意が必要です。

関連記事:水道水がカルキ臭いのはなぜ?原因と水道水をおいしく飲むカルキ抜きの方法

◇ カビのような臭い

夏季のダム内での藻類の大量発生や台風などの河川の濁りにより、カビのような臭いが生じることがあります。健康面での被害はありませんが、長期間臭いが続く場合は、お住まいの地域の水道局に連絡をしてください。

◇ 藻のような臭い

マンションなどの高置水槽の管理が不十分だと、タンク内に藻が発生するケースがあります。この場合はマンションの管理会社に連絡をしてください。

◇ 生臭いにおい

特に秋から冬にかけての季節の変わり目に、生臭い臭いや泥臭い臭いが発生することがあります。ダムの中で、冷たい川水や雨水が底の生臭い水を押し上げることで、水道水に臭いがついてしまうことが原因ですが、安全性は問題ありません。

◇ 鉄サビのような臭い

水が水道管の中に長くとどまっていた場合や、火事の消火のために地域で大量の水道水を使用した場合、配管の建材の銅や亜鉛などの臭いがついてしまうことがあります。

鉄サビの臭いなど、使用し始めの水に臭いがついているケースでは、捨て水によって改善できます。捨て水とは、使い始めの水をしばらく出しっぱなしにしておくことです。

◇ 樹脂や溶剤のような臭い

新築やリフォームの直後には、配管の樹脂や溶剤の臭いがするケースがあります。健康への影響はないとされています。通常は半年程度で臭いはなくなります。その期間中は、朝にしばらく捨て水を行ってください。

◇ 油臭

集合住宅などで他の部屋から流された油の臭いが排水管を通じて臭うことがあります。この場合、臭いの元は水道水ではなく配管部分です。排水溝に水を流すことで、臭いを軽減することができます。

◇ どぶや下水のような臭い

どぶや下水のような臭いは、配管の排水トラップが乾いているケースと、衛生面でトラブルが生じているケースが考えられます。排水トラップは水がたまることによって気体が遮られて、下水からの悪臭が家屋に浸入してこなくなる仕組みです。排水をして水を流せば改善しますが、改善しない場合には早急に水道局に問い合わせてください。

水道水が「なんだか臭う」と感じたとき、そのまま飲んでも大丈夫なの?

水道水に異臭を感じた際にそのまま飲んでも大丈夫か否かについては、臭いの原因によって異なります。

多くのケースでは捨て水をしたり使用したりしているうちに気にならなくなりますが、藻のような臭いやどぶ・下水のような臭いがする場合などは、水道局やマンション管理会社に連絡して対策を講じてもらう必要があります。

なかなか原因の特定は難しいので、迷ったときや不安が大きいときにはそのまま飲まずに、問い合わせをしたほうが安全です。

マンションの場合、給水方式によっては臭いを感じる場合もある

マンションの給水方法としては、貯水槽水道方式、直圧直結給水方式、増圧直結給水方式の大きく分けて3つの方式があります。それぞれの仕組みを簡単に紹介すると以下の通りです。

≒    貯水槽水道方式・・・受水槽に貯めた水をポンプの力で屋上の高置水槽に組み上げて、各家庭に給水する方式
≒    直圧直結給水方式・・・各部屋に水道管を直結させる仕組みです。圧が弱く高層階への給水には適していないため、4階以上のマンションでは設置できないという決まりがあります。
≒    増圧直結給水方式・・・直圧直結給水方式と基本的には同じで、各部屋に水道管を直結させる仕組みです。増圧ポンプを使用して高層階まで給水できるようにしたタイプの給水方式です。

これら3つの方式のうち、貯水槽水道方式のマンションでは、受水槽や高置水槽の管理が不十分だと臭いや味だけではなく衛生面でもトラブルが生じる危険性があります。

貯水槽水道方式は築年数の古いマンションに比較的多く、特に有効容量10㎥以下の小規模貯水槽では水道法の適用を受けないため、管理がずさんになっている可能性があります。

健康被害のリスクを避けるためには、異変を感じたら早急にマンション管理会社に問い合わせましょう。

◇ 一軒家の場合は直圧直結給水方式が多いので受水槽の汚染リスクはない

一軒家では一般的に、直圧直結給水方式が取られています。こちらはマンションの貯水槽水道方式と違い、受水槽の汚染リスクの心配がない点がメリットです。排水管から直接水が送られてくるため、いつでも新鮮な水を飲むことができます。

まとめ

水道水が臭いと感じる原因は一つではありません。

衛生面でのリスクがなく問題なく使用できることもありますが、場合によっては水道局などに連絡が必要なケースもあり、状況に応じた判断が必要です。特に、一軒家ではなくマンションに住んでいる方は、受水槽汚染による衛生面のトラブルに注意しましょう。異変を感じたらすぐに管理会社に連絡してください。

関連記事:水道水の保存期間はどれくらい?何日が目安?保存方法も解説します

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