水とライフスタイル
停電時、マンションの断水はなぜ起きる?台風などの災害に備えるには?
2020/09/01なぜ、停電時にマンションの断水が起きるのでしょうか? この記事では、停電時にマンションの断水が起きる理由を解説していきます。原因と対策を知り、台風などの災害に備えましょう。
停電時のマンションの断水、給水方式が原因になっている
水道の給水方法には、大きく分けて以下の3種類があります。
- 直圧直結給水方式
- 増圧直結給水方式
- 貯水槽水道方式
◇ 一戸建ては直圧直結給水方式が多い
このうち、一戸建て、あるいは3階建てまでの低層マンションに多く使われているのが、直圧直結給水方式です。
直圧直結給水方式は水圧のみを利用して水を届けるので、電力が必要ありません。停電時でも水道は問題なく使えます。
◇ 4階建て以上のマンションは増圧直結給水方式と貯水槽水道方式
一方で、4階建て以上のマンションでは、増圧直結給水方式と貯水槽水道方式が多く使われています。
増圧直結給水方式と貯水槽水道方式では、電力でポンプを動かして各階の部屋に水を供給しているため、電気が止まると断水してしまいます。したがって、4階建て以上のマンションでは、停電時に断水が発生するリスクが高いのです。
◇ 停電以外の断水理由
災害時に断水が起こる原因は、停電だけではありません。地震の衝撃による水道管や配水管の損傷、給水設備のトラブルでも断水する可能性があります。停電による断水が予想される4階建て以上のマンションにお住まいの方だけでなく、一戸建てや3階建てまでの低層マンションにお住まいの方も、災害時の断水にはしっかり備えておきましょう。
停電による断水に備える!備蓄しておきたい水の目安量は1日3リットル
災害時に備えておきたい水の量は、飲用水と調理用水を合わせて、1日1人あたり3リットルが目安だとされています。これに加えて、食器洗いや湯せん、手洗いなどに使う生活用水の備蓄も必要です。
水道水は3日程度であれば飲料水として使用できるため、清潔かつフタができるプラスチックタンクなどに水道水を溜めておくこともできます。折りたためるタンクを用意しておけば、給水車両が到着した際に便利です。
また、オール電化の家庭では電気が止まるとお湯も沸かせなくなるので、固形燃料やガスボンベも水と一緒に常備しておきましょう。
災害時の水の備えについては、下の記事でも詳しくご紹介しています。
関連記事:水の備え、大丈夫ですか?防災目的で水を備蓄しておこう
ウォーターサーバーは停電による断水時にも使える
断水時にも使えるウォーターサーバーがあることをご存じでしたか?災害に備えたウォーターサーバーの選び方・使い方をご紹介します。
◇ ウォーターサーバーの水は断水時にも万能
ウォーターサーバーの水は、災害による停電時の飲用水や調理用水としても使えます。停電後しばらくは、ウォーターサーバー内のお湯が温かいまま利用できるので、非常食の調理やミルク作りなどにも役立つでしょう。
また、ウォーターサーバーの水には不純物が少ないので、ケガをした際の洗浄水にも使えます。
ウォーターサーバーを災害時にうまく活用するには、「ローリングストック法」という方法で、普段から予備のボトルをいくつか常備しておくのがおすすめです。
ローリングストックとは、「ローリング(rolling)」=「回転」と「ストック(stock)」=「蓄える」を組み合わせた言葉。備蓄品を、古いものから順番に定期的に使っていくことで、古いものと新しいものを回転させ、非常時に備える方法です。
定期的に配送される水のなかから、古いものを優先的に使い、比較的賞味期限が遠いものを備蓄水として置いておきましょう。
ウォーターサーバーを利用した水のストック方法については、以下の記事もご参照ください。
関連記事:ウォーターサーバーは災害時に心強い!備蓄水としてストックしておこう
◇ 断水時に使えるウォーターサーバーの選び方
ウォーターサーバーのなかには、電気がないと水が出ないタイプもあります。こうしたタイプを選ぶと、停電の際にサーバーから直接給水ができませんので注意しましょう。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
関連記事:ウォーターサーバーは停電でも使える?災害時に役立つ情報まとめ
地震に備えて倒れにくいタイプのウォーターサーバーを選んでおくのもポイントです。「うるのん」(床置き型)は、サーバー本体に転倒防止ワイヤーが付いており、壁にしっかり固定できます。
まとめ
給水方式の違いにより、4階建て以上のマンションでは停電時の断水が起こりやすいです。停電以外にも、地震などの衝撃による水道管や配水管の損傷が原因で断水が起きることもあるため、住宅のタイプを問わず、普段から水を備蓄しておきましょう。
停電時や断水時でも使えるウォーターサーバーがあれば、大きな安心になるはずです。災害時に備えて、ウォーターサーバーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。