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【コスト・利点比較】ウォーターサーバーと浄水器、どっちを買うべき?

2019/07/09

美味しいお水を毎日手軽に飲むなら、ウォーターサーバーや浄水器が便利です。しかし使う頻度や用途によって、自分に合った種類は変わるもの。 そこで今回は、ウォーターサーバーと浄水器の違いを「利点」「水の品質や成分」「コスト」の3点で詳しく比較していきます。「ウォーターサーバーと浄水器、どっちがお得なの?」という疑問を解決して、自分に合ったものを選んでみましょう。

ウォーターサーバーの利点

ウォーターサーバーには以下の4つの利点があります。

◇天然水の美味しさを味わえる
豊富なミネラルが溶け込んだ天然水を使えるのはウォーターサーバーならではの魅力。また、重たいペットボトルを買いに行かなくても、ウォーターボトルを定期的に自宅へ配送してもらえる点も便利です。

◇気温や季節に左右されず、いつも冷たい・温かい
ウォーターサーバーは一定の水温を保てるため、気温や季節に左右されずに冷たい水・温かいお湯を使用できます。夏や冬でもすぐに適温の水を用意できれば、忙しい朝の作業も快適です。

◇冷水・温水が手軽に使える!コーヒーやインスタントラーメンも簡単に作れる
水の飲量が増える夏場は、家族が多い家庭ほど冷水の使用量が多くなるでしょう。いつでも冷えた水を飲めるので、冷蔵庫の収納場所や氷の消費を節約できます。また、温水はコーヒーやインスタントラーメンにも使用可能。お湯を沸かす手間と時間を省けるので、キッチンでの作業時間を大幅に短縮できます。

◇災害時の安心感!停電や断水でも困らない
ウォーターサーバーがあると、災害時の停電や断水により水が使用できない環境になってしまったときも安心です。ウォーターパックやウォーターボトルをウォーターサーバーから取り外せば、飲み水として使用できるのはもちろん、生活水にもなります。

浄水器の利点

浄水器には以下のような利点があります。

◇ほぼ邪魔にならない程度の大きさで、場所を取らない
水栓に取り付けるものや水栓一体型など、浄水器の多くは設置に場所を取りません。後付けタイプのものも蛇口が極端に大きくなってしまうわけではないので作業の邪魔になりにくいでしょう。また、電気を使わずに浄水できる点も浄水器の利点と言えます。

◇手軽に購入しやすい(スーパーやホームセンター、通販で購入可能)
蛇口に取り付けるタイプの浄水器は、スーパーやホームセンター、通販などの身近な場所で購入できます。商品数が豊富で安価なものも多いため、手軽に試しやすいでしょう。

ウォーターサーバー、浄水器のそれぞれのメリットとデメリットは下記の通りです。

  メリット デメリット
ウォーターサーバー ・美味しい天然水を選べる
・水を自宅まで届けてもらえる
・いつでも冷水・温水を使用できる
・停電や断水時は飲み水や生活水になる
・設置場所が必要
・ウォーターボトルの取り替えが必要
・電気代がかかる
浄水器 ・設置に場所を取らない
・電気代がかからない
・身近な場所で安く購入しやすい
・水の種類を選べない
・お湯を通せない場合が多い
・飲料水以外に活用できるものが少ない
・断水時に使えないものが多い

ウォーターサーバーと浄水器の品質や成分、衛生面の比較

次に、ウォーターサーバーと浄水器の「お水の特徴」を詳しく見てみましょう。「品質・味」「水の含有成分」「衛生面」の3点で比較していきます。

◇ウォーターサーバーの水の品質
ウォーターサーバーの水はメーカー独自の処理を経て専用のウォーターボトルに充填され、各家庭に届きます。ウォーターボトルには繰り返し使用可能な「リターナブル式」、使い捨ての「ワンウェイ式」がありますが、これらウォーターボトルやウォーターサーバー本体の製造には、「日本宅配水&サーバー協会(以下、JDSA)」により多くの基準が設けられています。

<ウォーターサーバーの製造及び廃棄処理に適用される法令及び規制>
●    食品衛生法
●    消費生活用製品安全法
●    電気用品安全法
●    JDSA適合マーク表示制度
●    消費電力測定基準
●    廃棄物処理法
●    フロンガス排出抑制法

また、JDSAではウォーターサーバーの管理要件として、水に対して以下のことを定めています。

ウォーターサーバーは、水を飲用することを目的とした機器であることを認識し、適用される法規を遵守するとともに、品質や衛生の管理に関する指針や基準を自ら定め、安全で高品質な商品の提供に努めること。

引用元:JDSAウォーターサーバーガイドライン

このように、ウォーターサーバーの水や直接触れる機器類(ウォーターボトル、ウォーターサーバー本体など)は、多くの基準に則り、高い品質で製造されていることがわかります。なかでも水は、メーカー独自の技術をもって厳しい審査を通過しているものも多く、さまざまな機関で品質が保証されています。

◇ウォーターサーバーの水の含有成分
水は含有成分(ミネラル成分など)により硬度が異なり、軟水・硬水に分けられます。ウォーターサーバーで使用される水の含有成分はメーカーによって異なるため、使用用途やご自身の好みに適した水を選ぶことが大切です。

参考までに、うるのんの水「富士の天然水さらり」100mlあたりの硬度と含有成分は、以下のとおりです。

成分 含有率 成分 含有率 成分 含有率
エネルギー 0g 炭水化物 0g カルシウム 0.8mg
たんぱく質 0g ナトリウム 0.7mg
(食塩相当量0g)
マグネシウム 0.2mg
脂質 0g カリウム 0.1mg
バナジウム 50μg/L pH値 8.1 硬度 29mg/L(軟水)

◇ウォーターサーバーの衛生面
ウォーターサーバーは注水口が空気にさらされているため、衛生面を気にする方も少なくありません。「東京都生活文化局消費生活部」が実施した検査によると、注水方法の異なる5台のウォーターサーバーのうち、使用を続けた3台から一般細菌(病原菌とは異なる)が確認されました。

出典:ウォーターサーバーの安全性に関する検査

この検査結果は、使用開始から一般細菌が付着していた1台を除き、ウォーターサーバーの清掃を行わないで使用した場合、飲用水の基準値を超える細菌が繁殖する恐れがあることを示しています。とくに免疫力の低い乳幼児や高齢者がウォーターサーバーの水を飲用する場合は注意が必要です。

これらのことからわかるように、ウォーターサーバーの衛生面は日々のこまめな掃除やウォーターサーバー選びに大きく関係します。自動クリーン機能がついた機種を選ぶなど、使用者自らが衛生面に高い意識を持つことが大切です。

関連記事:ウォーターサーバーのメンテは必要?クリーン機能やフィルター付きなどの衛生機能の役割とは

また、ウォーターサーバーの水の衛生面や安全性については、こちらの記事でも取り上げています。

関連記事:ミネラルウォーターと水道水の違いとは?硬度・安全性を徹底比較

◇浄水器の水の品質
浄水器は水道水を原水とし、水中の残留塩素や有機化合物などを除去します。

<浄水器の除去対象物質>
●    遊離残留塩素
●    濁り
●    揮発性有機化合物(クロロホルム、ブロモジクロロメタン、トリクロロエチレン、総トリハロメタン、1・1・1-トリクロロエタンなど)
●    農薬(2-クロロ-4・6-ビスチルアミノ-1・3・5-トリアジン)
●    かび臭(2-メチルイソボルネオール)
●    重金属(溶解性鉛)

カートリッジに交換時期が定められていることから、交換を怠ると浄水能力が低下して浄水器本来の品質を保てなくなってしまうことが考えられます。浄水器の水の品質を確保するには、各メーカーが定める、カートリッジ交換を適切に行うことが重要です。

◇浄水器の水の含有成分
水栓取り付けや水栓一体により水道水を原水とすることから、浄水器の水の含有成分(主にミネラル成分)はその地域によるところが大きいといえます。日本の水道水の多くは硬度60mg/L以下の軟水ですが、沖縄や千葉の木更津市のように硬度100mg/Lとなっている地域もあります。ご自身が住む地域の水の含有成分を知るには、「(県名)+水道水+水質」のように検索し、各都道府県の水道局資料を確認しましょう。

ただし、浄水器によってミネラル成分を除去する製品・除去しない製品に分かれます。ミネラル成分を除去する製品の場合、水道水中の含有成分は少なくなるため、使用用途に合った浄水器を選ぶことが大切です。

◇浄水器の衛生面
浄水器は水道水中の殺菌成分(残留塩素)を除去することから、配管内に溜まった水に細菌が繁殖してしまう場合があります。適切な取り付け・使用方法を守っているうえではこのようなケースは珍しいといえますが、「使用頻度が少ない」「メンテナンスを行っていない」「適切に取り付けできていない」場合は衛生的な問題が発生しやすいため注意してください。

カートリッジの定期的な交換や機器のメンテナンスを行い、長時間通水しなかったときはしばらく水を流してから使用するなどの配慮が大切です。


以下では、ウォーターサーバーと浄水器の「品質」「成分」「衛生面」の違いについておさらいしておきましょう。

機器 品質 成分 衛生面
ウォーターサーバー ・JDSAにより法令や規制が定められ、高い品質で製造されている

・ウォーターサーバーメーカー独自の厳しい審査を通過している水も多い
・含有するミネラル成分はメーカーによって異なる

・使用用途や好みに合った成分を選ぶことが大切
・日々のこまめな清掃でウォーターサーバーを衛生的に保つことができる

・自動クリーン機能がついたウォーターサーバー選びも欠かせない
浄水器 ・残留塩素や有機化合物を除去している

・カートリッジ交換を怠ると品質を保てなくなってしまう場合がある
・含有するミネラル成分は地域により異なる(国内の多くの水道水は硬度60mg/L以下)

・浄水器によっては水道水中のミネラル成分を除去する場合がある
・適切な「取り付け」「使用方法」を遵守できない場合、衛生面のリスクが懸念される

・カートリッジ交換やメンテナンスを適切に行い、長時間水道管に残っていた水は使用しない配慮が大切

 

ウォーターサーバーと浄水器のコスト比較

ウォーターサーバーと浄水器、それぞれにかかる費用を見ていきましょう。

◇ウォーターサーバーと浄水器の導入費用を比較
まずは、導入費用を比較します。ウォーターサーバーや浄水器は選ぶメーカー・タイプによって導入費用が変動しやすく、同じタイプでもレンタル・本体購入では料金が大きく変わります。

【ウォーターサーバーと浄水器の導入費用】

種類 メーカー・タイプ レンタル代(1ヵ月) 本体購入代
ウォーターサーバー A社 0円
B社 900円 50,000円
うるのん
(スタンダード)
0円
浄水器 蛇口直結 895円~ 1,000~7,000円
据え置き 1,700円~ 10,000~200,000円
水栓一体 2,000円~ 15,000~40,000円
ビルトイン 3,000円~ 20,000~300,000円

※2018年10月現在、費用は税抜きです。
※ウォーターサーバーは別途、導入時に水購入費用がかかります。

機器のレンタル(購入)にかかる費用=導入費用です。ウォーターサーバーは月額0円でレンタルできるものも多いため、導入費用をかけずに済むことも多いでしょう。

浄水器の場合、選ぶ製品によっても料金は異なりますが、最も導入費用を抑えられるのは蛇口直結型のレンタル製品、導入費用がかさむのはビルトインタイプの本体購入製品と言えるでしょう。

◇ウォーターサーバーと浄水器のランニングコストを比較
次に、ランニングコストを比較してみましょう。ウォーターサーバーと浄水器は、継続的に以下のようなコストがかかります。

・ウォーターサーバー
 電気代、サーバーレンタル代、水購入費用
 ※配送料がかかる場合もあります

・浄水器
 水道料金、レンタル代、カートリッジ代

【ウォーターサーバーと浄水器のランニングコスト】

種類 モデル・タイプ ランニングコスト
ウォーターサーバー スタンダードモデル
(スタンダード)
月4,796円
省エネモデル
(Grande)
月4,486円
浄水器 蛇口直結 月およそ6,500円~
据え置き 月およそ7,000円~
水栓一体 月およそ6,500円~
ビルトイン 月およそ8,000円~

※2018年10月現在、費用は税抜きです。
※ウォーターサーバーは月2本(24L)を使用した想定で、うるのんの製品を例に挙げています。

夫婦2人暮らしなどの2人世帯では、ウォーターサーバーを選んでおくと月々のランニングコストを節約しながら天然水を使用できます。子どもが増えたり、両親との同居などで人数が増えたりすると、ウォーターサーバーの場合は使用水量が増えることでランニングコストも高くなってくるでしょう。

たとえば5人以上の家族は月48L(12本×4本)の水量が目安となるため、毎月の水購入費用は7,592円(税抜き)です。省エネタイプ(Grande)のウォーターサーバーをレンタルする場合、

電気代390円 + レンタル代300円 + 水代7,592円 = 8,282円

毎月のランニングコストは8,282円が目安となります。

一方、浄水器の場合、家族が増えたとしても水道料金があまり高額にならない傾向があります。5人家族の場合、6,500円前後の水道料金が目安となるため、蛇口直結型なら毎月のランニングコストは9,000円前後を目安にできるでしょう。本体を購入した場合は導入費がかさむ代わりにレンタル代を省き、ランニングコストを抑えられます。

水道料金6,500円 + レンタル代895円 + カートリッジ代1,733円 = 9,128円
水道料金6,500円 + カートリッジ代1,733円 = 8,233円

◇使用する水量や導入方法によってコストは変わる
このように、ウォーターサーバーと浄水器は使用する水量や導入方法によってコストが変わってきます。大家族で飲み物や料理まであらゆるシーンで安心できる水をたくさん使用したいという場合は、浄水器を選ぶと水にかかる費用の節約ができるかもしれません。

赤ちゃんのミルク作りや温水機能を使ったインスタント食品の調理などで、安心できるおいしい天然水を使いたいという方なら、ウォーターサーバーを選ぶと多くのメリットがあります。

まとめ

ウォーターサーバーと浄水器の「利点」「水の品質や成分」「コスト」を比較すると、水を多く使用する家庭ほどコスト面では浄水器のほうが安くなる傾向があります。ウォーターサーバーの場合、水の使い方を工夫できれば毎月のランニングコストを抑えられるでしょう

最後に、ウォーターサーバーと浄水器の機能やコスト面をまとめてみました。

機器 ランニングコスト 機能 メンテナンス
ウォーターサーバー
(うるのんスタンダードサーバー)

天然水

およそ4,500円~5,000円

・冷水/温水機能
・チャイルドロック機能
・水の配送機能

3年に一度交換(無料)
浄水器
浄水(水道水)のみ

およそ6,500円~8,000円

・冷水/常温水
(温水は使えないタイプが多い。使えても熱湯はほぼ不可)

カートリッジ交換(有料)
備考 - 利用量によって毎月のコストは変動します。 - -

利点で比較した場合は、ウォーターサーバーには天然水のおいしさを味わえる点の他、災害時の安心感や活用シーンの多さなど、浄水器にはない多くのメリットがあります。使用シーンやランニングコストを考慮してウォーターサーバーを導入できれば、そのメリットを十分に享受できるはずです。